新型コロナパンデミック下の日本における子供のオンライン学校教育へのアクセスと需要
掲載月日
2023年02月01日
概要
International Journal of Educational Developmentから、日本の子どものオンライン学習へのアクセスと需要に関する論文を出版しました。新型コロナウイルス感染症の流行は、日本を含めた世界中で、学校を閉鎖に追い込みました。本研究では、2020年5月と12月に収集されたデータを用い、子どもの学校内外でのオンライン学習の経験について分析しました。私立学校に通う子ども、所得の高い家庭の子どもほど、学校が提供するオンライン学習をより多く経験しました。また、所得の高い家庭の子ども、高学歴の親をもつ子どもほど、学校外でのオンライン学習を経験していました。2020年5月から12月にかけて新型コロナウイルス陽性者数が相対的に増加した地域では、私立学校の子どもと、親の学歴が高い子どもにおいて、相対的に、学校外でオンライン学習を経験する割合が増加したが、そのような傾向は、学校が提供するオンライン学習に関しては見られませんでした。さらに、学校でのオンライン教育継続に対する親の希望は、親の就業・ワークスタイルの影響を受けていることがわかりました。
赤林英夫(慶應義塾大学)、田口晋平(慶應義塾大学)、ミルカ・スベデリーコバー(慶應義塾大学・大阪大学)による共著です。
書誌情報 Akabayashi, Hideo, Shimpei Taguchi, and Mirka Zvedelikova. 2023. “Access to and Demand for Online School Education during the COVID-19 Pandemic in Japan.” International Journal of Educational Development 96 (January): 102687.
書誌情報 Akabayashi, Hideo, Shimpei Taguchi, and Mirka Zvedelikova. 2023. “Access to and Demand for Online School Education during the COVID-19 Pandemic in Japan.” International Journal of Educational Development 96 (January): 102687.